新人看護師にとって、夜に働くという非日常的なことだけでも辛いこと。
今までは夜に寝ることが当たり前の生活をしてきた人間にとって、寝ないで働くということだけで精神的にも、肉体的にも相当疲労が蓄積されます。
私も新人の頃は「眠たい」「一人の時に何かあったらどうしよう」「急患が運ばれてきたら何もできないよ・・」
など不安でいっぱいでストレスも溜まっていました。
夜勤の辛いポイント
勤務形態が辛い

それぞれの病院によって、2交代、3交代といった勤務形態があります。
2交代は日勤が8:30〜17:30、夜勤が16:30〜9:00
3交代は日勤が8:30〜17:30、準夜勤が16:30〜0:30、深夜勤が0:30〜9:00までなど
大体は上記2つの勤務形態ですが、例外もありますので転職などする際には細かくみるようにしましょう。
2交代では、夜勤の時間がとにかく長いです。単純計算で約16時間は働くわけですから、体力的にもきついですね。時間が長いので、その分急変のリスクや急患が運ばれてくる場面に遭遇する確率も十分高いです。
原則2時間の休憩時間が設けられていることが多いですが、それも急変や処置など忙しい時には入れず、ぶっ通しで働くこともあります。
もちろん、良い点もあります!
2交代後は明け、休みというシフトになるので朝の9時に業務が終わったら、そこから2日後まで休みになるわけですから感覚的には2連休のように感じることができます。また、手当金が高いこともありますよ!時間が長い分、休みや給料の面での優遇があったりするのが2交代です。
3交代は準夜勤、深夜勤で時間が分けられている為、1回が短いです。ですが、準夜勤は日勤から夜勤に切り替わる為、食事介助や点滴の交換など素早く行う必要があるのですごく忙しいです。
深夜勤はスタートが翌日なので、病院によっては日勤の翌日に深夜勤がつけられている時があります。その場合、17:30に日勤業務が終了した後、その日の深夜に夜勤業務が始まるという地獄のようなことが起こり得ることがありますので注意が必要です。また、シフトで準夜勤、準夜勤、休、深夜、深夜というシフトがあったとします。この場合、間の休みは深夜に行く準備をしなければならないため、休んだ気がしません。。その場合でも、月の休みとカウントされてしまうので、月の休みが少なく感じてしまいます。
メリット、デメリットはそれぞれあります。私個人としては時間は長いですがしっかりと休みが取れる2交代がオススメですね。
一人で対応することが辛い

夜勤は日勤と比較すると1人または2人で対応することになります。
その場合、日勤で持つ患者人数の2倍、3倍は多く受け持つことになります。そうすると1人で行う処置が多くなるは当然です。優先順位を考えながら部屋回ることはもちろん、急患や急変が起こった場合も対応しなければなりません。日勤であればそこそこ人数がいるため、他の空いている方にお願いすることができますが、夜勤はそうはいきません。自分でなんとかするのです。
こういった責任を負いながら業務をするのはとても辛いです。
また、2人で組んで業務をする場合、怖い先輩との業務はストレス満載です。こんなことは言えないですが、自分が夜勤に入る時にはペアで誰が入るのかチェックしていたものです。。
点滴交換の時間を把握し、呼吸器、心電図モニターのチェック、薬の配薬などやることは盛りだくさん。
そうこうしているうちに勤務交代の時間が来てしまい、そこからカルテに記録を書いているとサービス残業になってしまうこともしばしばあります。
生活リズムが崩れるのが辛い

月に夜勤に入るのは3、4回程。病院によって異なりますが、新人のうちは大体入職してから3カ月ほど経つと夜勤に入り始めます。最初のうちは少ないですが、慣れてくると回数が多くなってきます。そうすると、約週に一回は夜勤のペース。朝、昼には寝て、夕方起きて出勤するリズムになるので休みの日でも夜に眠れなくなってしまったりといったことが起こります。
なんとなく疲れが取れない。寝不足になってしまう。いつもと違う生活をするだけで体への負担は大きいですね。
夜勤を乗り切る方法
そうは言っても、看護師をやっている以上は誰もが経験することなので何とか乗り切れる方法をまとめてみました。
部屋周り方法を工夫する

基本は日勤と同じですが、先述した通り、夜勤は一人で多くのことをやらなければなりません。
その為、いつもよりも多くの情報をとる必要があります。慣れるまでは少し早めに出勤して情報収集しましょう!これも最初は辛いですが、最初だけです。なんとか乗り切りましょう。
また、効率よくラウンドする方法を一番知っているのは先輩です。新人は聞きづらいですが、指導者の立場からすれば聞かれて不快な思いは全くしません。どうすれば効率よく回れるのか、最終的には自分なりの方法を見つけますが、先ずは真似してみるのも一つの手段です。
ちなみに、私は出勤と同時にその日の患者一覧を表示し、バイタルに異常がある人に赤丸をつけます。センサー類をつけている人は青丸、時間で処置がある人は黄色丸など色分けをして一目でわかるようにしていました。
決められた時間にしなければならないこと。時間は決まってないがしなければならないこと。では優先順位が違いますからね。それらを夜勤前に自分の中で把握することはとても大切なんです。
夜勤はとにかく限られた時間の中で多くのことをしなければならない為、「一目でわかる」といったことが大切です。
しっかりと睡眠をとる。

当たり前なことですが、勤務時間が特殊な為なかなか難しいところ。
2交代の人は午前いつもの日勤帯の時間に起きる。そこから2時間程活動してまた15時くらいまで昼寝してから起きるといった方がスッキリします。
3交代の人は準夜勤の場合、昼まで寝ること。深夜勤の時は一度朝に起き、3時間おきに睡眠を繰り返しながら23時に起きて出勤といった流れが良いです。これは私が見つけた方法ですが、色々試した結果一番スッキリ仕事をすることができましたので参考までに。
それでも、やっぱり夜勤が辛い時・・
どう考えても、どうやっても辛いと感じてしまったときはやはり夜勤が合っていない人もいます。
それこそ、無理矢理夜勤をこなしてうちに看護師自体を嫌になってしまったり、鬱になってしまっては自分のためになりません。
自分の健康があって、患者さんへの看護があります。
先ずは、自分を大切にすることを第一に考えて欲しいです。それを踏まえて、今回の記事が参考になっていただけると幸いです。
世の中には、病院が全てではありません。診療所やクリニック、日勤専従の業務形態などいくらでも看護師として働く方法があります。そこで少し心や体を休めてから、再度夜勤にチャレンジ、もしくは日勤として働き続ける選択があっても良いんですから。