女性が活躍するイメージがまだまだ強い「看護師」という職業。

ですが、最近では「男性看護師」も増えてきているのが現状です。
厚生労働省の衛生行政報告例によれば、平成18年と比較すると10年で当時の約3倍に増加しているとのこと。しかし、男女比でみれば圧倒的に女性が多い現実は変わらず。そんな職場でやりづらさを感じている男性も多いのではないのでしょうか。
そんな中でも、男性看護師ならではの考え方や働き方があります。自分で言うのもアレですが、病棟では男性看護師が必要な存在であると考えています!
実際に、どのような場面で必要となってくるのか?職場でうまくやっていくコツなんかも紹介していこうと思います。
男性看護師のイメージは?
一般的な男性看護師のイメージは「力仕事任せられそう」「電子カルテなどパソコンに強そう」「肩身が狭そう」などそういったイメージが強いかと思われます。
そのイメージは全然間違っていはいません。実際に力仕事を頼まれることもありますし、パソコンは人それぞれだとは思いますが・・。
女性が多い職場に男性が数人程度なので、確かに見かけ上は肩身が狭そうと思われても仕方ないとは思います。が、実際はこの職場においてジェンダーはほぼ感じません。男性にできることは女性にできますし、その逆も然り。実際に働いている側からすれば違和感はないです。
実際の現場だと、体重80kgを超える患者さんを1人で車椅子に乗せる女性看護師もいますから、力仕事も男性ばかりではなく女性もできてしまうので、本当にすごいなと男性看護師ながら尊敬しています。
実際にどのように働いている?
私は循環器→回復期リハビリテーションという順番で働いています。
循環器では、急性期だったため若い男性患者さんが多く運ばれていました。その中で、お風呂介助は女性看護師よりも男性看護師が良いと訴える患者さんが多く、男性看護師は活躍していました。また、手術後のせん妄で患者さんが暴れてしまった時、男性看護師が抑えるという場面もあり、急性期ならではの活躍の場面もあります。
単純に力仕事というよりは、若い女性にお風呂介助されるというものは男として恥ずかしいもの。そんな時に同性の看護師がいると嬉しいという患者さんもいました。同性しかできないこともたくさんあるということですね。
また、生活指導の場面でも男性看護師が活躍する場面がありました。心臓の病気を持っている方は「運動制限」や「食事制限」の指導を受ける必要がある場合があります。
その場合、パンフレットを用いてこの位の運動なら良いだとか、食事は塩分制限しましょうという指導を実施するのですが、中には長年の習慣から指導されたことに対して怒り出す方もいらっしゃいます。そんな時に、なぜか男性看護師の指導は受け入れてくれるということが多々ありました。
男性には物腰が柔らかいというイメージや、男性ならではの優しさがあります。そういった雰囲気が受け入れいやすいという意見がありました。
リハビリテーション病棟では、麻痺がある患者さんのトイレ介助やお風呂介助など力がいる場面では大活躍です。女性スタッフでは3人がかりなところ、男性スタッフがいれば2人で済む場面もありますからね。時間効率を考えると、患者さんへの負担も減るため男性看護師は求められます。
それぞれの科で必要な場面はたくさんあります。私が経験した二つの科でもありましたので、間違いなく男性看護師はなくてはならない存在なのです。
カンファレンスの場面で大活躍
看護師として働いていれば日常的にある「病棟カンファレンス」や「チームカンファレンス」など話し合いの場というものがあります。
女性が多く占めるこのカンファレンスでは、数少ない男性の意見が重要になってきます。女性同士が話している場面で、男性ならではの「単純にこうした方が良くない?」という意見が大切だったりするものです。男性の皆様はどんどん発言していきましょう。
男性看護師の評価
良くも悪くも男性は目立ちます。病棟に男性が少ないので、単純に良いことをしても悪いことをしても目立ってしまいます。
そのため、できる限り言われたことは責任を持って成し遂げる、積極性を持って先輩に確認したりするなど自分から行動を起こすことにより評価を上げていくことが大切になってきます。
経験上、発言が少なかったり、周囲に声をかけられない男性看護師は「できない看護師」と評価されることが多いです。実際は自分なりの考えなどを持っていても、そのように評価されるのは勿体無いので、「病棟を変える」という意気込みで積極的に動いていきましょう。
上手くやっていくコツは?
一番大切なのは、女性の意見を尊重しつつ、自分の意見を発言していくことです。周囲に合わせてばかりだと「何の考えも持っていないの?」と言われがち。
例えば、患者さんが転倒したため対策会議をしたと仮定します。この時、Aさんはセンサーマットを付けることが良いと発言しました。自分の中ではクリップセンサーの方が良いと考えた時に「転倒した状況からセンサーマット、クリップセンサー共に評価する必要があると考えます。私は、〜なのでクリップセンサーが良いと思いました。」など否定せずに、自分の考えを言うこと。
これが、病棟で上手くやっていくには大切です。
ただ、一度やらかしてしまうとなかなか評価を上げづらい現場もたくさんあります。悪い意味で男性は目立ってしまいますからね。何年も前のミスをいつまでも覚えられていることもありますからね。
そんな時は、無理してその場で頑張らなくても良いです。もっと働きやすい環境や病棟がありますからね。私は転職しましたが、本当に前のところで頑張らなくてよかったと思えています。
おわりに
今回は男性看護師の実際について記載してみました。
実際に働いている方は共感してくれると嬉しいです。これから男性看護師になる方はこういう現場もあるんだなと、参考にしてください。
どうしようもなく悩んでいる方は、転職しても良いと思います。特に、私は成功した例ですからそう思っています。自分に合った職場で、楽しく働きましょう。
参考になっていただけると幸いです。
